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東京都新宿区

株式会社シャトク

代表取締役

千葉 史生

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PROFILE

  • 企業名

    株式会社シャトク

  • お名前

    千葉 史生

  • 生年月日

    1983年

  • 出身地(都道府県)

    神奈川県

  • 出身校

    早稲田大学

  • 暮らすを自由に

  • 趣味

    海外旅行、映画鑑賞

  • 好きな映画

    「ショーシャンクの空に」

  • 休みの日の過ごし方

    料理

CEO STORY

Q1

C. 事業内容を詳しく教えてください

当社は、法人向けに「住宅手当や社宅」に特化した「NOW ROOM Biz」という福利厚生サービスを提供しています。通常、会社員は会社が指定した住宅や住宅手当の支給を受けることで会社の福利厚生事業を利用するのですが、私どものシステムを利用していただくと、今居住している住宅で社宅と同じ恩恵を受けることができます。また、社員だけではなく、その社員が努めている会社もコストダウンができるという仕組みになっています。更に、年収が高い人ほど手取りもアップする驚くようなメリットもあります。会社にとっても働く従業員にとっても魅力的なこのシステムですが、手続きに関しては行政書士のように申請に慣れている人であっても2週間も3週間も取られてしまうような複雑な税制度を根拠に申請を行わなくてはなりません。
当社ではその煩雑な手続きを、お客様に代わってシステム化しています。法人様にとっては、人事・総務の担当者が煩雑な手続きに頭を悩ませて時間を取られることもなく、またリスクもゼロな上に得をするという嬉しいサービスなので、自信を持ってお勧めしています。

Q2

D. どんな学生でしたか

いわゆる既定路線の勉強には普段は力をいれず、短期集中で勝負するタイプの学生でした。大学生になるまでは、学校での勉強よりも外の世界への関心が高く課外活動に没頭していました。大学生になるとその傾向は益々強くなり、入学当初30くらいのサークルを手あたり次第にかけ持ちし、「ちょっと違うな」、「もっと面白い世界がないかな」と品定めと試行錯誤をする日々を送っていました。そんなある日、夜の世界に興味を持った私は、友人3人と共同で思いつく限りのビジネスを立ち上げていました。この夜の仕事のビジネスでの起業が、私の最初の起業経験です。その頃の私は、半分ゲーム感覚での起業でしたから、面白いという感覚はあっても結局はネタ作りの一つでしかありませんでした。私の両親が教員であった影響もあり、卒業を意識し就職活動する頃には「生徒に夢を語ることができる面白い先生になりたい」と思うようになりました。英語の教員になりたかったことと、外国でいろいろな経験を積みたいという思いが募り、結局イギリスの大学院へ留学することにしたのです。

Q3

E. 学生時代から社長になるまでの道のり(経歴)を教えてください

大学を卒業し、イギリスへの留学を果たした私ですが、教員になるという夢は一旦脇に置いたまま、イギリスのIT企業に営業職として入社しました。日本人だから日系企業に営業をかければ契約はすぐにとれるだろうなどと楽に考えていたのですが、その甘い考えにはすぐに裏切られてしまいました。実際に働き始めると全く契約が取れず、入社3か月目にして上司からクビを宣告される始末です。その頃、京都大学の教授がイギリスに来ると耳にした私は、「これを逃したら後がない」と必死の思いでこの先生から注文を取りつけ、首を繋ぐことができました。このことをきっかけに日経企業からの受注も取れるようになり、結局その会社には2年程勤めました。実は、現在の事業はイギリス留学後の私の3つめの起業になります。もともと起業を見据えていた私は、IT企業への入社半年後から副業も始めていました。当時はリーマンショックに端を発した超円高の時期であり、ブランド品をWebサイトで販売するビジネスを手掛けていました。しかし、通販事業は浮き沈みがあることから現地の不動産物件を家主から借り上げ、日本の学生に貸して安定収入も得ていました。不動産事業の次には物流事業を立ち上げ、異業種の経営を行うことで事業のリスク分散を行っていました。

Q4

F. 最近感情が動いたエピソード

なんといっても第一子が誕生したことです。今、7か月になる男の子なのですが、無条件にすごく可愛いです。実は、私自身に子どものようなところがあると自覚しているものですから、子どもが生まれる前は、「ライバルになるのだろうな」と内心すごく気になっていたのですが、全く無用な心配でした。足元にも及ばないくらいの可愛さと愛嬌で、私の心を鷲づかみしています。子どもが生まれて親になっても、自分もまだまだ幼いなと感じる部分はあるのですが、家に帰って実際に子どもの顔や仕草を見ていると、無邪気で本当にリアルな「子ども」であることを実感します。対する私はどうかというと、フェイクの「小さいこども」に過ぎない存在なのですが、それでもやっぱり自分の中に憎めない「子ども」の部分があることも事実で、少し複雑な気持ちです。笑
子どもの誕生は大きな感動を私に与えてくれました。日々の成長と存在が与えてくれる「自分への気づき」にも感動している毎日です。

Q5

G. 汗と涙の塩(CEO)味エピソード(経営における最大の危機)

経営における最大の危機は、個人向けのコンテンツである「NOW ROOM」の事業をコロナ禍が直撃したことです。「NOW ROOM」は、個人向けにウイークリー・マンスリーマンション、家具家電付き賃貸物件の情報をアプリやWebサイトで紹介し、予約・契約が簡単にできる便利なサービスです。家具家電付きのマンションは、ある一定の期間その地域で居を定めて生活をする人には非常に便利で需要がありました、また、ウィークリーやマンスリーマンションは、海外で暮らすように生活をしたいという訪日外国人から需要がありました。それぞれに、コロナ禍前までは経営も順調だったのですが、コロナ禍による国内での移動規制、海外から日本への入国制限の影響で人の移動が自粛されたことから、物件自体の需要が落ち込み、売り上げが急激に下がったのです。
この寝耳に水のような新型コロナウィルス感染症のパンデミックと未知のウィルスによる感染症の広がりが終わりを見せない中、この先事業をどの方向に向ければよいのかと打開策を必死に考えていたあの頃の自分を、今でも思い出します。

Q6

H. 経営危機をどのように乗り越えましたか

窮地に陥った時が経営者の資質が試される時ではないかと私は考えています。私はコロナ禍でそれまで運営していた事業が危機に見舞われた時、個人向けのビジネスを、法人向けに展開するという発想の転換で見事に乗り切りました。今考えれば、大きな賭けであったのですが、私のビジネスパーソンとしての直感と時流に乗れたことがこの危機を乗り越えた大きな要因だと思っています。サービスの対象を個人から法人にシフトチェンジしたのは、コロナ禍1年目の早い時期でしたので、売上はしっかりと維持することができました。この迅速な判断と事業展開が、会社を救ったのだと思っています。実際に福利厚生賃貸サービス「NOW ROOM Biz」は導入から1年で200社ほどの利用申し込みがあり、現在でも月に約20社のペースでご契約くださる会社が増えています。契約企業に占める上場企業の割合も、約10%と増えていますので、かなり早いスピードで当社のサービスを導入する企業が増えているという手ごたえと実感があります。

Q7

I. 社員とのエピソード(名物社員紹介)、社員への思い

当社は、個々の社員が自分の考えでどんどん行動を起こしていくという自由な社風の会社です。ですから、それぞれの社員が一番得意なことを更に伸ばし、自分のやりたいことを試し、失敗も成功も楽しんでもらえればそれが一番良いと考えています。その手段として、会社を使ってもらいたいと思っています。現在は10名の社員がいますが、事業が拡大していく中、これだけの人数で会社を運営できているのはまさに奇跡です。これも、一人一人の社員が自分の特技をいかして会社の運営を支えてくれているからです。カスタマーサービス、セールス、システム担当など、それぞれの働きぶりをじっと観察しても、担当者が与えられた責任の範疇の中でやりきっています。このような意味で、私は社員全員を誇りに思っていますし尊敬しています。

Q8

J. リーダーシップのスタイル

あえて「マネジメントをしない」というスタンスの元に会社を運営しています。社員一人一人の力量を信じて、自立を促すようにしています。つまり、社員が持っている長所を更に磨いて成長する過程をサポートするというスタイルです。もちろん、これを実現させるためには、採用の際に一人一人の資質をある程度まで見極めるという採用する側の力量も求められます。当社での就業形態は基本的にはリモートです。月に1度、全社ミーティングを実施していますが、それ以外は一人ひとりが自立し、任された範疇の中で意思決定も行って業務を遂行しています。私自身、会社員時代にこのような就業スタイルで働いていました。最初の勤務先が海外ということもありましたが、あくまでも自分の考えで自分の責任で動くことを求められる環境が私を成長させてくれたのだと考えています。
今思うと、幼い頃から何かしようとする時に両親からあれこれ言われたことはありませんでした。私を信じて、私の思うままに生きていく道を模索させてくれた両親の教育方針があったからこそ、今の私がここにいます。お陰で自分の考えで行動することが当たり前にできる人間になれました。

Q9

K. 事業を通して実現したい夢

当社は、社会のインフラになるようなサービスを作り、提供することをその目標としています。これは、社員一同の共通の夢でもあります。目標は大きい方が良いというものでもないですが、社員一丸となって目指す夢は、私たちの情熱と共に膨らみ続けています。例えば、法人向けの福利厚生賃貸サービス「NOW ROOM Biz」は、当初は利用者数100万人が目標でしたが、今ではその目標を1000万人に増やしています。1000万人越えのユーザーに使ってもらえるサービスに成長させたいという意気込みで、システムの開発、サービスを知ってもらうための営業に社員が一丸となって取り組んでいます。法人の福利厚生の分野ももちろんですが、他の分野においても「それがないと困る」「あれば便利」というサービスを作り普及させていくことが社会に貢献する私たちの使命だと考えています。常により良いサービスを提供するためのリサーチを行っており、新たなサービスとして、ポイント還元率で賃上げよりもお得な福利厚生カード「シャトク」の普及やクレジットカード運用の準備をしています。

Q10

L. 夢を実現するために武器となる社長の強み、こだわり

当社の武器は、ずばり人材です。これ以上の強みはありません。一人一人の社員のスペックやスキルが高いので、それぞれが会社のキーパソンでありキープレイヤーです。与えられた課題に対して、自分に与えられた責任の範囲で意思決定をきちんとできる人材がいることは、会社にとって非常にプラスです。経営者である私は、社員がその能力を最大限に発揮できるよう、心地良く働ける職場環境に常に気を配っています。
ただし、あまりにも強いこだわりは、逆にマイナスに作用することも確かです。ですから、個人個人のこだわりについては、変化の速い世の中の常識や時流に合わせて柔軟に対応していくことの大切さも考えてもらうよう話しています。私自身、自分の過度のこだわりがかえって間違いに繋がるリスクを招くと自覚しているので、人の意見に関してはゼロベースでの傾聴を心掛けています。
強みは、社員の意識が高く、誰が言ったかではなく客観的に、問題になっている課題に焦点を向けることができることです。上下の関係もなしに論理的に何が問題で、どうすれば適切にその課題を解決できるのかをみんなで議論することが自然にできています。

Q11

M. 社会貢献、地域貢献、SDGsに関して実行していること

「NOW ROOM Biz」の福利厚生賃貸サービスそのものが、社会貢献であると自負しています。このシステムを企業様で利用していただくことで、従業員の手取りのアップと賃上げを実現し、企業側のコスト削減も実現しています。さらに、高いポイント還元率で賃上げよりもお得な福利厚生カード「シャトク」の普及を進めることは、地域経済の活性化にも貢献すると自負しています。
また企業としてSDGsにも積極的に取り組んでいます。雇用の面においても多様性を尊重し、年齢・性別・国籍などの制限を設けていません。実際に外国籍の方も3名働いていますし、社員の年齢も幅広いのが特徴です。社内における男女比率も半々です。社員だけではなく、社員の家族も含めた福利厚生を意識しています。ある時、社員の家族も含めてバーベキューをしたのですが、社員の人数より子どもが多くて驚くやら楽しいやらという思いをしたことを覚えています。少子高齢化への対策が叫ばれている日本社会で、社員の数より社員の子どもの数が多い当社は、子どもを持って働く人に優しい会社なのではないかと思います。

Q12

N. 自社の強み、面白い制度

会社としての強みもまた「人」につき、任せて人を育てることをモットーにしています。社員にある程度の裁量権を与えているので、ビジネスのスピードはとても速いのですが、それでも社員が失敗することはあります。人間なのですから、誰にでも間違いはつきものです。でも、その「失敗」を気にしない社風が面白い制度と言うこともできるでしょう。当社では、「事」に焦点を当て「誰が」ということは二の次です。失敗があっても原因と対策を考え、次のステップの糧にする。そんな社風なので、考えられないような速さで事業が展開していくのです。
 社員一人一人の性格も、会社の強みとして挙げることができます。誠実で真面目な社員ばかりですから、顧客満足度が非常に高くトラブルがほとんどありません。就業制度に関しては、働く場所を問わない上にフレックスタイムを採用しているので、個人の判断で一番生産性が高いと思う方法で仕事に取り組むことができるのが特徴です。この制度も、私と社員の間に堅固な信頼関係があるから成立しています。社員の中には、父親の介護のために福井県の実家に戻って働いている方、家族と一緒に子育てするために関西にいる方、海外に居住している方などがいます。それぞれが働きやすい場所で稼働することで、人材のスキル構築の中断や意図せぬ離職の防止にもなっています。

Q13

O. 若者に望むこと、共に挑戦したいこと、メッセージ

若い皆さんには、私が知らないことをいろいろと教えてほしいと思っています。大学生の頃、サークルをいくつもかけ持ちするほど好奇心の強い若者でした。その好奇心の強さで、いろいろな体験をしましたが、今の若い人の体験をわが身で体験することはできません。目まぐるしく変化する時代の中で、新しい考えや感覚をお持ちの方が多いと思います。私が感じたことのない感覚、創造できないような新しい考え方を、若い皆さんからたくさん学びたいと思っています。
今、世界はこれまでにないくらいのスピードで変化を続けています。今日の常識も技術も、明日はもう過去の遺物となっている時代です。これまでのやり方や概念が変わり、私たちの世代が思っていることは、既に常識ではなくなっています。当社の究極の目標は、ビジネスを通じて社会が求めるシステムを構築することですが、そのためには、「今、社会が求めていること」や「今のあたりまえ」を謙虚に知らなければなりません。私は、これからの世界を創る若者と共に、日本や世界のためになるようなことに一緒にチャレンジしたいと思っています。いろいろな世代の人が理解しあって力を合わせれば、世の中をもっと明るく良くできるのではないかと思っているのです。

Q14

P. 家族へのメッセージ

妻の存在は、私が社会で活動していくうえでとても重要です。妻という強い味方がいるからこそ、何があっても彼女だけは自分を支えてくれるとわかっているからこそ、窮地にあってもピンチを乗り切る打開策を考える余裕があり、いつも新しいことに挑戦をする余裕が生まれているのです。妻にはいつも私が頼ってしまっているのですが、どうぞこれからも「このままよろしくお願いします」と伝えたいと思っています。今は子どもが家族の中心ですが、時々、私の優先順位もあげてもらえると嬉しいです。
今、妻は育児休暇を使って実家で子どもの世話に専念しています。私も、時間をみつけては妻の実家に行って子どもと妻と3人で過ごすようにしています。お手伝いというとおこがましいかもしれませんが、子どもと一緒に遊ぶなど、自分ができることで育児にも参加しています。良い意味で子どもの心を失っていない私は、まだ幼い息子と同じ目線で一緒にじゃれ合っている感じですが、それをまた楽しんでいる毎日です笑。