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北海道

株式会社きのとや

代表取締役社長

中田 英史

HIDEFUMI NAKATA

美味しいお菓子でみんなを笑顔に

FAVORITE

PROFILE

  • 企業名

    株式会社きのとや

  • お名前

    中田 英史

  • 生年月日

    1965年5月27日

  • 出身地(都道府県)

    北海道

  • 出身校

    北星学園大学

  • あだ名

    ひでちゃん

  • キャッチコピー

    超ポジティブな楽天思考

  • 美味しいお菓子でみんなを笑顔に

  • 人生成分6つのキーワード

    農家の長男・アルバイト・読書会・整えること・就任一年目の赤字・最初の就職

  • 部活、特技

    バンド部・整理整頓

  • 趣味

    整えること

  • パワー飯

    とんかつ定食

  • 好きなお菓子

    チョコレート

  • 底力の源

    超ポジティブな楽天思考

  • 苦しいとき励みになった経営のテーマソング

    VAN HALEN‐JUMP

  • 子どもの頃の夢

    設計士

  • 休みの日の過ごし方

    断捨離と買い物

CEO STORY

Q1

A. あなたをよく知る人物(家族・従業員・友人など)に紹介してもらってください。(他己紹介)

決して偉ぶらず、話しかけやすい頼れる兄貴的な存在です。社員にはいつも感謝の気持ちを伝えてくださり穏やかで丁寧に時に厳しく指導してくださいます。お話上手でわかりやすく、面白く、丁寧なのでとても聞きやすいです。

Q2

C. 事業内容を詳しく教えてください

きのとやを一言で伝えるなら、幸福創造企業です。きのとやはケーキや焼き菓子の製造販売が主な事業ですが、私たちは世の中に対して幸せを生み出している会社と伝えています。お菓子やケーキを買いに行く時、しかめっ面で買いに行く人はいませんよね。食べる時もそう。家族でバースデーケーキを囲み、写真を撮ったら全員が笑顔になっているはず。そんな温かな瞬間、幸せに満ち溢れた人を増やしていきたいと願っています。
幸せな気持ちで来店されるお客様に、もっと幸せになっていただくのが我々の仕事です。世の中に幸せな人が増えれば、争いごとなどなくなるはず。だから極端かもしれませんが、お菓子を通して世の中に幸せな人を増やすことで、世の中の平和に貢献していると考えています。
東京への出店や全国展開などは考えず、地元の方々に喜んでもらえるケーキ屋さんでありたい。地域に密着した企業として、世代を超えてみなさんを幸せにしていくことができたら、それこそ最大の地域貢献であり社会貢献です。家族の幸せの記憶にはいつもきのとやが在り、100年200年と続く会社を目指しています。

Q3

D. どんな学生でしたか

学生時代は大きな声ではいえませんが、遊んでばかりいましたね。アルバイトやバンド活動、ドライブばかりしていました。バンドではボーカルを担当して、5人グループでオリジナルの曲を作り、英語の歌詞で歌っていました。昔ながらのスカスカした音楽が好きで、適当な発音で英語の歌詞を歌っていたんですよ。
学校に行っても授業には出ずに、部室でバンドの練習をしていることが多かったです。よく卒業できたなと自分でも思いますね。
先輩から誘われて、24時間テレビのボランティアをしたこともあります。ボランティアなので給料は出ませんが、テレビ局やラジオ局で使わなくなったレコードを自由に持ち帰れる特典があって、それがきっかけで参加しました。レコード目当ての不純な動機でしたが、自分のやっていることが誰かの喜びに変わるんだと感じて、人の役に立ちたいと思うきっかけになりました。

Q4

E. 学生時代から社長になるまでの道のり(経歴)を教えてください

大学時代、アルバイトの募集雑誌に掲載されていたクリスマスケーキの配達のアルバイトが目に留まりました。ちょうど、きのとやは創業3年目。きのとやのアルバイトは、他の仕事に比べて時給も条件もすごく良くて、「これは稼げる」と思って飛びついたのがきのとやとの出会いです。そのあとも忙しいときには呼ばれて、3日間だけとか1ヶ月だけの短期アルバイトで大学卒業まで続けていました。卒業後は、福祉施設に就職するもたった1年で退職してしまい、しばらくは家業の農業が繁忙期だったので、田植えを手伝うことにしました。でも父親から「これからどうするんだ?」と詰められ、どうしたものかとフラフラ街を歩いているときに偶然、きのとやの前を通りかかり、挨拶でもと思って近況報告をしたんですね。すると、履歴書を持ってこいと言われ、週明けには創業者と面接して、正社員にしていただけました。

Q5

F. 最近感情が動いたエピソード

社員の接客が評価されると嬉しいですね。先日お客様から「接客が素晴らしいですね」とお褒めの電話をいただきました。そのお客様がバレンタインデーにケーキを購入しに来られたとき、チョコレートプレートに「〇〇さん愛してる」とメッセージを希望したところ、うちの販売員が「素敵なメッセージですね」と声をかけたそうです。さらに、お客様がご自宅用に購入したシュークリームの箱には、「いつも家事ご苦労様です」とメッセージが添えられていて感動したと。「マニュアルに縛られた接客ではなく、お客様一人ひとりにさりげなく応対してくれるきのとやさん、さすがですね」と褒めていただいたんです。もう本当に嬉しかったですね。きのとやでは接客マニュアルがなく、自分がされて嬉しいことをお客様にしてくださいと教えているんです。社員が自主的に考え、心からお客様に喜んでもらえるような接客をしてくれたことが非常に誇らしく、感動しました。

Q6

G. 汗と涙の塩(CEO)味エピソード(経営における最大の危機)

社長に就任したのは2020年9月、ちょうどコロナ禍でした。千歳空港にある店舗は、毎日3万人ほどの搭乗客がいてとても賑わっていたのですが、それがゼロに。売上も利益も見込める場所にも関わらず、コロナの影響で休業せざるを得なくなり、店舗の売上がゼロになってしまったんです。初年度の決算は700万円の赤字で、会社にとって非常に厳しいスタートとなってしまいました。今思うと本当に悔しくて、もう少しなんとかできただろうと恥ずかしく思っています。

Q7

H. 経営危機をどのように乗り越えましたか

僕が社長に就任してからは、売上責任と利益責任は社長一人が責任を持つもので、店長たちには数字目標も査定もすべてなくしました。店長は何によって評価するかというと、3つのことを評価基準に設定しました。1つ目は、お店をいつも綺麗な状態に保つこと。2つ目は、いつも作りたての美味しいケーキがたくさん店に並んでいること。そして3つ目は、お客様の不満足をいち早く発見しているかどうか、要するに不満足になる前に満足に変える行動をしているかということです。数字は一切見なくていいから、この3つだけをやってほしいと変えたんです。なぜなら、今まで数字ばかりを見ていたせいで、お客様の顔を全然見ていなかったんですよ。バックヤードにこもってパソコンばかり見ている。そうではなく、お店に出てほしいと。そうすることによって、お客様の満足度が上がると考えました。おかげさまで、いま創業以来の最高売上を記録しようとしています。

Q8

I. 社員とのエピソード(名物社員紹介)、社員への思い

社員に伝えたいことは、「僕って運の良い人間だ」ということです。なぜ運が良くなったかというと、運の良い人のそばにいたからです。運の良い人のそばって誰のことかと言えば、うちの創業者です。僕の人生の恩師でもある。新卒で入った会社を1年で辞めてフラフラしていた僕を拾ってくれたその恩を、一生かかって返したいと思っています。アルバイトで雇ってくれ、社長までやらせてくれているということは恩返しをしてもしきれません。創業者がいつも言っていたのは、「俺は運が良いから、俺のそばにいれば運が良くなるよ、運がついてくるよ。運の良い人と付き合いなさい。」という言葉でした。

Q9

J. リーダーシップのスタイル

社員と一緒に考え、一緒に走りながら考えるスタイルが理想です。創業者はパワーも情熱も発想もカリスマ性があって、ボスとして社員について来い、こっちだ、行くぞという立場。一番後ろに陣取って、社員がどちらへ行くか命令するのが創業者だと思います。
ただ僕は創業者ではないから、カリスマ性では引っ張れない。リーダーみたいなものだと考えています。リーダーの役割は後ろから指示するのではなく、先頭を走りながらみんなを引っ張っていく。ゴールが見えるまでは自分が先頭を走るんですよ。どんな茨の道かわからないから。でもゴールが見えてきたら、あとはみんなもう力がついているから、このまま一気に行けって、社員たちにゴールテープを切らせる。リーダーは一番後ろから見守る形で、成長した彼らを見守るんです。すると、次のゴールは自分たちで見つけていけるんですよ。僕はボスではなくて、リーダーとして社員と一緒に走りたいですね。

Q10

K. 事業を通して実現したい夢

「お菓子でみんなを幸せにする」というと、一般的にはお客様の幸せを指していると思われますが、きのとやは、よくあるお客様第一主義ではありません。
経営理念の最初にあるのは、社員とその家族の幸せを実現すること。次にお客様に満足と感動を提供すること。3番目に社会に貢献、地域と社会に貢献するとあります。つまり社員第一主義なんです。まずは身近な人たちに幸せになってもらうことで、その幸せがお客様や社会にも伝播していく、そういう世界を目指しています。社員とその家族の幸福の実現が会社の目的です、と堂々と胸を張って言えることや、その理念に共感し入ってきてくれる社員がたくさんいることは誇りです。その共感の輪をさらに大きくし、幸せをたくさん創造していきたいです。そのためには、一流と言われるようなお菓子づくり、接客を目指し続けなければいけない。その姿勢は、今も昔も変わりません。

Q11

L. 夢を実現するために武器となる社長の強み、こだわり

「言い訳はしない」「人のせいにしない」「食べすぎない」この3つです。言い訳しはじめると、できない理由を一生懸命考えてしまうんですよね。そうではなくて、どうしたらできるのかを考える、という話なのですが、言い訳しはじめるとネガティブな思考になるので、言い訳は絶対にしないです。
それから人のせいにしない。この人のせいにするというのも、無限に出てくるんですよ。誰かの悪口とかね。誰かの悪口を言いながらお酒を飲んだら、朝まで飲めますよ。しかし、今日は誰かの良いところを話しながら飲もうって言うと、2分で終わってしまう。ようするに、人の良いところを探せない人が多いんですよ。悪い話を朝までしても、虚しいだけ。ですから、人のせいにすることはしないでおこうと思っています。
そして食べ過ぎないというのは、健康管理。自らの健康管理をきちんとしようと、戒めのために食べ過ぎないようにして、自分の体をコントロールしようということです。この3つが僕のこだわりですね。

Q12

M. 社会貢献、地域貢献、SDGsに関して実行していること

グループ6社で農場を持っていて、牛と鶏を飼っています。その牛で搾乳した牛乳を使って商品やケーキを作り、鶏の卵をケーキの材料にしています。ケーキを作ったら、切れ端とかクッキーの割れたくずとかが出るのですが、くずを鶏が食べる。贅沢な鶏でしょう?そうすることで、自然と循環するんですよね。牛も放し飼いなので、牧草を食べて糞をして、土を踏みながら生活することによって土壌にバクテリアや菌が発生する。土壌が活性化すると、CO2をオフセットする力が土壌には生まれます。このように、自然とSDGsに繋がっていけば良いなと思っています。

Q13

N. 自社の強み、面白い制度

自社の強みは、経営理念に共感して入社してくれる社員がたくさんいることです。
きのとやの経営理念は3つあり、まずは「社員とその家族の幸せを実現する」。つまり社員第一主義です。昔からよくお客様第一主義といいますが、うちはお客様より社員が大事なんです。社員とその家族の幸せを実現することが、きのとやがこの世に存在している目的です。何のために社長が経営しているのかと言えば、社員とその家族の幸せを実現するために経営しています。自社の強みはこの「社員とその家族の幸せを実現する」ことが会社の目的ですと胸を張って堂々と言えることと、その経営理念に共感して入ってきてくれる社員がたくさんいることです。

Q14

O. 若者に望むこと、共に挑戦したいこと、メッセージ

僕の好きな言葉に「どの道を選ぶかではなくて、選んだ道でどうするかの方が大事」という言葉があります。自分に合った職業とか、どの道に進むのが良いかと悩むとは思いますが、そんなのわかってる人なんてどこにもいない。先生になりたいから教員免許取るとか、研究が好きだから研究の道に行こうという人がいるくらいで、高校生や大学生の時点でそれがわかる人なんてほとんどいないんですよ。ですから、どの道を選ぶかが大事なのではなく、自分の選んだ道でどうするのかの方が大事なんですよ。天職って上司や社長からもらえるものではなくて、自分で気が付くところまで自分の足で歩き、階段を登っていかないとみつからないんです。天職をみつけたかったら、まずは与えられた仕事に全力で取り組んでください。

Q15

P. 家族へのメッセージ

子育ては奥さんに任せきりで全く参加していなかったので、奥さんには頭が上がらないです。最近子供も大きくなって、上の娘が「ちょっと紹介したい男の人がいる」なんて言ってくる時期で、「来た来た」という感じですよね。というより「とうとう来ちまったか」という方が正確でしょうか。笑
子供たちが巣立っていくと、奥さんと2人で暮らしていかなきゃいけないですが、今まで家のことなんて何もやってこなかったので、これからは少し奥さん孝行していかなきゃいけないなと思っています。伝える言葉としては「いつもありがとうございます。おかげさまで今があります」と感謝を伝えたいです。

COMPANY PROFILE

社名
株式会社きのとや
業種
製造業
事業内容
地域に愛される美味しいお菓子の販売
提供価値
お菓子を通して、みんなを幸福にする
本社
札幌市白石区東札幌3条5丁目1-20(南郷通沿い)
拠点活動
https://www.kinotoya.com/
活動エリア
北海道
採用情報
https://recruit.kinotoya.com/