PROFILE
企業名
株式会社のりしろ
お名前
小林拓也
生年月日
1982.10.28
出身地(都道府県)
新潟県
出身校
武蔵野美術大学
あだ名
こばやん
自分の名前の由来
開拓の拓、也は父から一文字もらった
キャッチコピー
建築で アイデアつなぐ のりしろさん
社名の由来
建築は1人ではできない、人と人の繋がりをイメージした社名
人生成分6つのキーワード
アート一家、青少年の家、建築マインド、家族、犬、好奇心
部活、特技
陸上部、美術部
趣味
雑草を調べる(花)
尊敬する人
岡 潔
好きな映画
紅の豚
人生のバイブル
春宵十話、武士道、サピエンス全史
テーマカラー
コバルトブルー
ゲンかつぎアイテム
ハンカチ
パワー飯
カレー、ラーメン、ハンバーガー
好きなお菓子
かりんとう、スイートポテト、シベリア
底力の源
家族
カラオケ十八番
カラオケは嫌い
苦しいとき励みになった経営のテーマソング
エレカシ「俺たちの明日」
自分を動物に例えると
柴犬
好きなファッションブランド
こだわりなし
子どもの頃の夢
考古学者
生まれ変わったら何になりたい
人生1回で良い
休みの日の過ごし方
家族と過ごす
CEO STORY
Q1
C. 事業内容を詳しく教えてください
株式会社のりしろは用途は問わず、ちょっと大きめな建物を設計するのが得意な建築設計事務所です。
のりしろにとっての設計事務所の役割は、想像力と好奇心を原動力にクライアントの未来を描くことです。
何もない空間に「何か」を産み出すので滅法クリエイティブな仕事なのですが、その一方で色々な計算、形や文字の整合性、申請書類の作成等、膨大な事務作業もあります。
図面を描く線一本一本には必ず何かしらの根拠があるのです。
右脳と左脳で毎日ピンポンするような仕事だと思います。
会社の名前「のりしろ」は「つながり」をイメージして命名しました。
建物を建てるためにはたくさんのひとやものの組み合わせが必要不可欠です。
そして出来上がった建物では様々なドラマがおこり、未来につながっていきます。
のりしろが得意なちょっと大きめの建物を建てるにはたくさんの法規制があります。
たくさんのルールを並べて組み替えてスケジュールを立て、建物を作る技術や素材、それを担う人たちを組み合わせてひとつの建物の図面を作り上げて行きます。
その過程で、建物を支える構造やエアコンや換気扇などの設備の設計を得意とする設計事務所の仲間、その建物の使い方に合った色々な技術を持つメーカーさんたちと協力しながら設計図を描いてまとめていきます。
工事が始まると様々な種類の施工会社さんやメーカーさんと建物の作り方や作るスケジュール、コストの確認を行なって行きます。
これらを通じて一貫してクライアントの想いを汲み取り、プロジェクトの行き先がずれてしまわないか寄り添いながら建物づくりをまとめていきます。
クライアントはじめとして建物を作るのに携わる様々な人たちとつながりながら建物づくりをまとめていくのがのりしろの仕事です。
昔の大工の棟梁は「木組み」に加えて「人組み」ができたといいます。
のりしろが目指す設計事務所の未来は21世紀版の棟梁、最高の建築マネジメント会社になる事です。
Q2
D.どんな学生でしたか
行動力のある学生で、やりたいと思ったことは実行していました。一番記憶に残っているのは、他校の学生と一緒にチェコへワークショップに行ったときのことです。予備校時代に一緒だった同級生の教授とのつながりで、彫刻のインスタレーションを制作しました。40日ぐらい滞在していたのですが、1人でチェコやイタリアを巡りスケッチをしていたんです。美大には通っていましたが、建築学科だったため美術はあまり分かりません。でも、絵が描くのが大好きで景色や草木などを描いていました。イタリアでは写真をたくさん撮った楽しい思い出があります。1人なので自由に回っていましたね。でも最後には「こんなところまで来て何やってんだ!」と教授に怒られたことを覚えています。
Q3
E.学生時代から社長になるまでの道のり(経歴)を教えてください
大学卒業後は、伝統文化財を修理する表具師の仕事に就きました。父は日本画、祖父は水彩画を描いていたこともあり絵を描くのも見るのも好きです。特に日本画に興味があったので、建物の構成要素であり絵でもある襖絵に触れられる表具師は良い職業だと思いました。ところが、職場環境がまったく肌に合いませんでした。結局退職して、翌年には新潟や東京の設計事務所に入り、開発許可を受けた土地やダムの設計などに携わります。その後、求人エージェントを通じて凸版印刷株式会社に入社し、たばこ屋さんの改装工事をディレクションする仕事をしました。3年後には個人事業主になり、凸版印刷さんと業務委託契約をして仕事を引き継ぎました。そして2019年に法人化し現在に至ります。
Q4
F.最近感情が動いたエピソード
4歳の娘が補助輪なしで自転車に乗れるようになったことです。1年半くらい地道にコツコツ練習してきたので、努力すればできるようになるんだと感動しました。自転車は3歳の誕生日に買ってあげました。練習には時々付き合っていたのですが、手がまだ小さいからブレーキをかけられないとか、体幹を鍛えるために足をついて体をグラグラ揺らしてみようとか工夫しながら取り組んでいました。その努力が実り、あるとき突然走れるようになっていたんです。その娘が先日幼稚園に入園したのですが、1歳の子ども相手に、乗り方を説明していたという話を聞いて笑いましたね!そんな娘の成長が面白くもあり、楽しみでもあります。
Q5
G.汗と涙の塩(CEO)味エピソード(経営における最大の危機)
いろいろな波が重なって苦しい状況になっている今です。設計事務所の仕事は、1つ大きな仕事が入ってきて、ある時終わるという波があります。収支の波が激しいんです。去年は、企画ができる設計事務所をアピールしようと思い頑張って投資しました。借り入れをしたり、社員さんやアルバイトさんを雇ったりしたんです。そのような中で、ほぼ受注が確定していた仕事が1つあり、その年のスケジュールは安泰でした。ところが、この案件が大手住宅メーカーに持って行かれてしまい、年末になって急に苦しくなってしまったんです。ジェットコースターのような収支構造は良くないと痛感しました。色々な人に会ったり、小さな仕事を取ったりして反省しながら取り組んでいる状況です。
Q6
H.経営危機をどのように乗り越えましたか
経営危機を乗り越えるために、得意とする分野を作ろうと考えています。これまではお客さんの紹介だけで仕事をしてきましたが、いつかは途切れるものです。何でもやれることが強みとして良い面でもありましたが、悪い方に作用することも分かりました。そこで「不動産×建築」という分野に取り組んでいるところです。不動産屋さんと組んで、中古アパートの経営を相続された方を支援しています。バブル時代に建てた築30~40年ぐらいのアパートを引き継いだ方は「この先どうしたら良いのか」という漠然とした不安を抱えています。そのような方々の経済状況や生活の希望をヒアリングした上で、何が一番望ましい方向なのかを提案しています。例えば、ある娘さんには実家を売却した資金を原資にして新しい物件を購入しイノベーションをするお手伝いをさせていただきました。
Q7
I.社員とのエピソード(名物社員紹介)、社員への思い
社員は、みなそれぞれ個性的だなと思っているのですが、名物社員として挙げるとしたら焙煎士の池田さんです。去年、新潟で古民家のコーヒー焙煎所を開こうと決めた時、知人から池田さんを紹介していただきました。当時は、山梨のキャンプ場で仕事をしていたのですが、ちょうど業務委託契約が切れるタイミングで新潟に移住してきてくれたんです。そこまでして依頼を引き受けてくれたことは衝撃的でした。彼はもともとコーヒーの資格を持っていて、キャンプ場でカフェの運営もしていたんです。将来的に自分でお店をやりたいという夢もあるので、今の経験を踏み台にして良い方向に進んでもらいたいと思っています。私の力が及ばない部分も多々あるのですが、その辺も含めて一緒に成長していけたら良いですね。
Q8
J.リーダーシップのスタイル
スタイルは特にないのですが、話をちゃんと聞くように気を付けています。みんな個々にやりたいことがあると思うので、それを尊重したいですね。社員には会社を上手に使ってもらえば良いというスタンスを貫いています。焙煎所の運営に関しては、基本的に任せています。コンセプトは伝えてあるので、そこから逸脱しなければ好きにやって良いですよと。進捗状況を聞いて問題があれば軌道修正したり、一緒に考えて解決方法を探ったりしていますね。「次のアクションはこうしよう」という方針は整理しています。以前、焙煎所をカフェにする話がありました。その時は下水管工事や駐車場の問題を理由に「やるべきじゃない」と判断し、代わりに周辺のカフェにコーヒー豆を卸すことにしました。
Q9
K.事業を通して実現したい夢
強いて言うなら、色々な場所で仕事をしてゼロイチで何かを作りたいです。たった一度の人生なので、見たことないものを見て新しい「モノ」や「概念」を作ることができれば面白いなと思っています。今は事業を作るのもゼロイチだと思っていて、先ほどお話した「中古アパート事業」もその一つです。また、もともと建築設計をする技術者だったので、経営者としてセールスに意識して取り組むことも私の中ではゼロイチです。社員を雇用して会社を存続させながらお客さんとの信頼を築くためには、体制を整えなければなりません。今は正直悪戦苦闘していますが、社長の仕事をしっかりやっていきたいと思っています。
Q10
L.夢を実現するために武器となる社長の強み、こだわり
強みは発想やアイデアです。広く浅く知っているので、それらの知識を繋げることが得意です。お客さんからもその部分で感謝されることが多いですね。「中古アパート事業」では、お客さんから古いアパートをリノベーションしたいと相談されたことが始まりでした。設計事務所なのでプランを出すことはできます。でも、お客さんには原資がなくローンを組んで返済計画を立てても収支が合わなかったんです。そこで「売りましょう」と提案しました。これは不動産、キャッシュフロー、建築の知識を合わせたからこそできたことであって、通常建築士が提案するには難しい内容だと思います。お客さんのためなら、ときに自分の得にはならない提案をすることも必要だと考えています。
Q11
M.社会貢献、地域貢献、SDGsに関して実行していること
中古アパートが使えなくなる問題が起きる前に、出口戦略を提案することです。自分の持っている知識や技術を使って助けられる人は助けたいと思っており、「中古アパート事業」はその一例です。バブル期に税金対策として建てられたアパートがボロボロになるという社会問題が起きると予想されますが、それを未然に防ぐことはできます。しかし、多くの人がその問題に気づいていない印象です。そこで、問題が起こる前に良い提案ができれば、社会貢献や地域貢献に繋がると考えています。これからも、早い段階で対処しましょうと呼びかけるような啓蒙をしていけたらと思っています。
Q12
N.自社の強み、面白い制度
自社の強みは、自由度が高いことです。案件ごとに色々な専門業者さんと組みながらチームを作って進めていますが、設計は1人でやっています。そのため、自分の裁量で何でもできる自由さがありますね。グランドルールがないので、いかようにもカスタマイズでき、その案件にフィットする人を集めてプロジェクトを作ることができるんです。建築士の立場ではあるけれど、プロジェクトマネジャーでもあるからこそ、お客さんの相談に深いところまで乗れるのが長所だと思っています。他には、沖縄でも全国どこでも仕事があればすぐに飛んで行けるフットワークの軽さも強みですね。
Q13
O.若者に望むこと、共に挑戦したいこと、メッセージ
若者には「どんどんチャレンジしてください」と伝えたいですね。やらないよりやった方が良いし、待っていても何も変わらないですからね。右足をこいだら左足が自動的に前に出る自転車のようなものです。挑戦して失敗して、トライアンドエラーしながら前に進むのが生き方の本質だと思います。チャレンジする人が増えると世の中が元気でエネルギッシュになりますよね。その結果、生活していて楽しいと思える日本になる。若者には挑戦することを忘れないでほしいですね。
Q14
P.家族へのメッセージ
家族には「ありがとう」という感謝の言葉しかないですね。仕事をしていて時間のない中でも、妻が食事を3食作ってくれるので体調管理もできています。娘と犬の存在も励みです。日曜日だけは仕事を休むと決めているので、娘と一緒に遊ぶことが楽しみですね。一方で、たいしたことをしてあげられなくて「すみません」という気持ちも。本当は旅行に連れて行くなど色々な経験をさせてあげられたら良いのでしょうが、そんな時間やお金もありません。今は馬車馬のように働かざるを得ない状況なので、早くしっかり事業を回せるようにして、色々な経験を家族みんなでできるようになったら良いなと思っています。
Q15
Q. 社長の推しポイント ※社員さんからのコメント
まず、行動力にすぐれ大阪や沖縄などの各地を飛び回るバイタリティに溢れています。
いつも仕事に真剣で持ち前の柔軟性から情報収取を怠ることなく、常に新しいことを学んでいく勉強家でもあります。
そして、ここが最大の推しポイントなのですが、事業が大変な時でも従業員のことを気にかけ決して無理なことを言わずに、一人一人に合わせた仕事をさせて頂けるので無理なく働けます。
そういったことも、社長が常に社内に気を配る優しさがあればこそと思います。
仕事熱心で計画を練ることに多くの時間を費やすため、ご家族との時間が少ないのが悩みのようですが、
休みの日には娘さんと雑草を集めたり、元気に犬の散歩と仕事を頑張っています。
我が社の社長は地味ですが自慢できる、そんな社長です。
COMPANY PROFILE
- 社名
- 株式会社のりしろ
- 設立
- 2019年
- 社長就任
- 2019年(創業社長)
- 業種
- 建築業
- 事業内容
- 建築設計(新築、増築、改築など)、インテリアデザイン、工事管理業務サポート
- 本社
- 〒202-0002
東京都西東京市ひばりが丘北3-3-30
エクレールひばり301
- 活動エリア
- 東京