PROFILE
企業名
株式会社アデランス
お名前
津村 佳宏
あだ名
ツーさん、Mr. T(ミスターティー)
自分の名前の由来
優しく心の広い人になってもらいたい。
社名の由来
フランス語の「くっついている」と言う意味の Adhérence から Aderans と創業者の知人に運気の良い名前として付けてもらいました。当時多かった「かぶる」から「つける」ウィッグという意味やアデランスが早く社会にくっつく=認知されると言う意味もこめられていました。
部活、特技
空手、野球
趣味
楽器演奏、アート、ゴルフ、スポーツ観戦
尊敬する人
徳川家康
好きな映画
燃えよドラゴン
人生のバイブル
徳川家康の遺訓
テーマカラー
赤
ゲンかつぎアイテム
成り上がり(矢沢永吉)
パワー飯
広島お好み焼き
好きなお菓子
柿の種
底力の源
お客様、社員、お取引先様、関わりのある方の笑顔
カラオケ十八番
矢沢永吉「時間よ止まれ」
苦しいとき励みになった経営のテーマソング
ソルジェンティ「すべては笑顔のために」
自分を動物に例えると
ライオン
好きなファッションブランド
LARDINI
子どもの頃の夢
アーティスト
生まれ変わったら何になりたい
デザイナー
休みの日の過ごし方
アート作品、制作
CEO STORY
Q1
あなたを良く知る人物に紹介してもらってください(他己紹介)
どんな関係か、どんな存在で、どう思っているのかなど。津村社長は、パワフルな行動力と圧倒的なビジネスモデルを持ち合わせたカリスマ経営者です。 ASIA GOLDEN STAR AWARDで初めてお会いし、私がマスター大賞を受賞した際に挨拶させていただきました。 以降、津村社長は私の歯科医院を訪れ、歯科治療を私の方で担当させて頂いております。 毎回、診療にお越しいただく際には、津村社長はお菓子や商品をお持ちくださり、私たちのスタッフへの配慮や振る舞いに対して、深い感銘を受けております。 また、式典に招待された際に、著名人との人脈の広さや活気溢れる社員たちを見て、私も津村社長のような経営者になりたいという思いが強く湧き上がりました。 今後とも御指導、御鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。
Q2
上記であなたを紹介してくれた方はどのような存在ですか
歯科医師である熊木理事長と親しくさせていただいているのは、ここ1年ほどのことです。ですので、それほど長いお付き合い、というわけではありません。ただ、経営に対するビジョン、これまでの歩み、努力をされてきたご様子など、尊敬しておりますし、共感できることも多々あります。歯の治療のみならず、美容方面にもさまざまにビジネスを広げている点など、歯科業界を変革していかれるであろう有望な方、と思っております。信頼させていただいていることはもちろんのこと、熊木理事長の行動力には感服すると共に常に良い刺激をいただいております。
Q3
どんな学生でしたか
大学は早稲田大学を卒業しております。ただ、高校卒業後そのまま進学した、ということではなく、一度社会人となりアデランスで働き、働いているうちに経営に携わりたい、という気持ちになり、大学入学を決めました。仕事をしながらの勉学、ということで当時は海外出張も多く、Eラーニングで学んだわけです。基本的には自宅で勉強しますが、時折、学校に行き、同じように学ぶ社会人の学生と意見を戦わせたり、時に鋭い質問をされたりと、貴重な経験となりました。学生のなかには大学の教員の方や過去に大学は卒業しているけれども、もう一度学び直したい、という意味で来られている方もいました。授業では、ケーススタディなどで自分が携わっていることに近い事例などもあり、そういう意味では大変勉強になりましたね。このように高校からまっすぐに進学するのではなく、一度社会人になってから大学へ入って勉強する、ということも良い学びになるのではないかと思っております。
Q4
学生時代から社長になるまでの道のり(経歴)を教えてください
高校を卒業した私は、手に職をつけたいという気持ちを強く抱いておりました。働きながら理美容免許を取得できるという制度がアデランスにその当時はあったものですから、これはいいな、と思い、応募しました。アデランスへ入社すると同期入社の社員が約88名おり、ヘアカットなどの技術研修がありました。ただ、この時、私は技術の取得が遅いほうで、私を含め5名ほどが、不合格となり、この次の試験に必ず合格しなければならない、と会社から強く言われ、これはまずい、ということでそこから猛勉強を始めました。まず、パーマのロット巻きが苦手であったため、自分の部屋にマネキンを持ち込んでロット巻を深夜2時3時まで練習しました。ほかにも週末は、ボランティアにて老人ホームでヘアカットを先輩社員などとしたり、知らない人にカットモデルをお願いしたりなど必死で技術習得に努めました。このように自分自身切磋琢磨し、その後24才くらいで支店長となり、またさらに数年後には「本社へ来てくれ」と声がかかり、商品開発、マーケティング、営業部門などを経験。営業では売り上げを大きく伸ばしたことからのちに営業部長になりました。その後いろいろな経営危機に見舞われましたが何とか会社を立て直し、2017年より社長の責務を負っております。
Q5
最近感情が動いたエピソード
最近のことですが、マレーシアを訪れる機会がありました。人口約3,300万人ほどと、大きくありませんが、年々増加しており、平均年齢が約29才ということで若く、現地では若者の大きなエネルギーを感じました。消費税は過去に6パーセントであったのが撤廃してゼロになった経緯があると聞きました。国民が安心して生活できるように、政府が国民のことをしっかり考えているような印象を受けました。国の成長にもかかわるのではないかと思います。
Q6
汗と涙の塩(CEO)味エピソード(経営における最大の危機)
ひとつの危機は、2009年に外資系のファンドに経営権を握られた時ですね。現場をよく知らないファンドによって社内は混乱し、一時期700億円ほどであった売り上げは、470億円まで落ちこんでしまったのです。ファンドによる経営は完全に失敗し、社員の気持ちも離れてしまいました。もうひとつの経営危機は2020年のコロナパンデミックの勃発です。我々のビジネスは、お客様の毛髪をカットする、また、ウィッグを試していただく、など完全にワン・トゥ・ワン方式であるわけです。コロナの蔓延によって対面販売が全くできなくなってしまいました。当社は、今や日本のみならず、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどで展開しているグローバル企業です。このコロナ禍では日本のみならず、一時期完全なロックダウンとなりました。これは本当に大変なことが起きてしまった、と思いました。大きな経営危機でした。
Q7
経営危機をどのように乗り越えましたか
外資系ファンドによって経営権を握られ、社内は混乱し、営業成績も大きく落ち込んだのは先ほどお話しした通りです。2015年に代表取締役専務、2018年にグループ全体のCEOとなった私はまずは、2015年に経営を以前のようなプロパー体制に戻す、ということに着手しました。それまで営業とマーケティングに携わっていた私はファンドの経営によって混乱した会社を立て直そうと、社員へは「会社全体で一丸となってもう一度がんばろう」と声をかけ、再建に取り組みました。それまで経営混乱でリソースを失って大きく落ち込んでいた売り上を700億円台に戻し、利益を出すこともできました。社員もよく頑張ってくれました。ようやく経営を修正させつつあった頃に今度はコロナパンデミックが起こり、ここでまた大きな危機をとなりました。しかし、立ち止まっている余裕はありません。悩んでいる時間すらなかった、というのが正直なところです。この危機を何とかしなくては、約7000人の社員とその家族を守らなくては、と奔走しました。お陰様で直近、過去最高売上の約860億円を売り上げることができました。しかし経営というものは、いつどうなるのかわかりません、油断大敵ですね。
Q8
社員とのエピソード(名物社員紹介)、社員への思い
当社は自ら「何かやってみよう」と独立心のある社員が多いです。当社では、「サーバントリーダーシップ」という考え方を積極的に取り入れています。会社経営ではトップダウンも時には大切ですが、わたしはがんばる社員を支えていくにはどうすれば良いか、ということを考え、社員の意見を聞き、実践していってもらう、といやり方をとっています。その結果、‘光る’社員が出てきてくれて、‘光り輝く社員’が増えています。
Q9
リーダーシップのスタイル
会社には、経営理念、ビジョンや経営方針といったものが存在します。そのような理念に基づいて行動することが、あるべきリーダーシップだと思います。これは口先だけで言うだけではなく、実際に自分が行動し、模範となるように努める、ということです。何も行動せずに口で経営理念、経営ビジョン、といったことを説いても意味はありません。自ら行動し、模範となっていく、これが正しいリーダーシップだとわたしは考えています。例えばアメリカ大リーグで活躍している大谷選手も常に頑張って行動していますね。行動した上で、口も出している、そういう印象があります。これがあるべきリーダーシップではないでしょうか。行動せずに口で言うだけの人にはだれもついてきませんよね。
Q10
事業を通して実現したい夢
山あり谷ありだったので、社員とその家族にとって「幸せな環境を継続的に作ること」が私のミッションの一つです。今後、NEXT ADERANSによって次世代のリーダー、率先垂範リーダーを作っていきたいと考えています。アデランスには国内外から優秀な人材が集まってきています。私たちは、毛髪・美容・健康のウェルネスカンパニーとして世界中の方々に夢と感動をお届けしたい。そのために最高の商品、最高の技術と知識、そして心からのおもてなしを実践していくことを経営理念としています。経営理念のなかには、技術と知識の向上をうたっている項目があることから、私自身が自ら行動し、チャレンジする様子を見て欲しいと思い、昨年9月にフランスで行われた理美容大会のヘアリプレイスメント部門に出場しました。結果は、残念ながら1位ではなく、11位に終わりましたが、社長が挑むことで社員への教育の一環となると信じています。
Q11
夢を実現するために武器となる社長の強み、こだわり
我々の経営理念は、「ウェルネス産業を通じてお客様に笑顔と感動を届ける」、ということです。そのために3つのキーワードを挙げております。まずは、「最高の商品」をお届けすること、そのためには注意深く、市場の分析をします。次に「最高の技術と知識」を提供する。最高の技術を提供するには、しっかりとしたパートナーが必要となります。そしてお客様にたいして「心からのおもてなし」をお届けする。ただ、「接客」をするだけではなく、心からお客様のことを考えて最高の技術、知識とともにおもてなしをさせていただく、ということです。このように、これら3つのコンセプトは密接に関係しています。そして努力すればするほど、お客様によいおもてなしを提供することができるようになるのです。わたしの話で言いますと、先ほどお話しした理美容大会などのようにチャレンジすることを大切にしたいと思います。失敗を恐れていては何も前に進むことはできません。また、何かをやろうとするときに「どうせ難しいだろう」などと思わずに、チャレンジする。できないこともそして繰り返し、習得に努める姿勢、というのが大切だと思っています。何度も繰り返しやる、頑張ることで学んだことがしっかりと身につく、「血となり、肉となる」ということですね。
Q12
社会貢献、地域貢献、SDGsに関して実行していること
アデランスは、事業を通じて世の中を幸せにすることに存在意義があると定義づけています。創業時は、男性のためのオーダーメイド・ウィッグの会社でしたが、今では女性や小さなお子さまの円形脱毛症、小児がんの副作用による脱毛、傷や火傷の後遺症などの外見ケアなどにも深く関わっております。社員の声から始めた「愛のチャリティ」、これは子供達に無料でウィッグをプレゼントする活動です。また、その他にもヘアドネーションを行う団体、JHD&C(ジャーダック)のウィッグ製作も当社で行なっています。このほか、「フォンテーヌ緑の森」活動も行なっています。環境問題に寄与すべく最初は山梨の森に1200本ほど植樹、続いて東日本大震災の被災地にNPO法人さくら並木ネットワークさまと共にエドヒガンザクラの植樹も行いました。現在は、東日本大震災の影響で農薬散布が叶わず天然アカマツの3分の2を失った静岡県立森林公園での植樹活動にも「フォンテーヌ緑の森キャンペーン」の一環として、期間中にウィッグ回収にご協力いただいたお客様の売上の一部を利用し、植樹活動を行っております。植樹活動には社員たちが実際に赴いて地ならしや植樹にも取り組んでいます。また、東京理科大学栄誉教授の藤嶋昭先生との出会いから、応用型光触媒の研究にも取り組んでいます。これもCSRのひとつです。
Q13
自社の強み、面白い制度
アデランス社ではダイバーシティを推進しています。我が社は日本人約2500人に対し、外国籍の社員が約4500名を占めており、人種も多種多様です。アデランス社に国境はありません。例えばアデランスUKは、社員の女性比率が80%で社長も女性です。コロナ禍では、経営層の減給を願い出ましたが、彼女はそれを私が進言する前から率先して実行していました。まさにサーバントリーダーシップを体現してくれています。サーバントリーダーシップは任せることが重要です。創業者の根本会長も任せ上手です。新入社員としてアデランスに入社をされたら大いにご活躍いただき、中間層社員にはそれをサポートしてほしいと願っています。もう一点、最近はじめた新たな取り組みとして、Mr.T ご意見箱、というものを作りました。これは社員から私に直接意見を言ってもらうコーナーで、記名アリなので私はどの社員が書いたのか把握していますが、他には口外しません。
ここには素晴らしい経営の課題や意見が集まってきています。
Q14
若者に望むこと、共に挑戦したいこと、メッセージ
NEXT ADERANSでは、若い人たちに大きく羽ばたいてもらいたい、という思いから50周年を迎えた際に高野山にアデランス供養塔をつくりました。これまで会社に貢献してきた諸先輩、取引先様、お客様も含めた皆様への感謝と供養と共に現在我が社で働く人たち、未来を背負う若者に対するメッセージを込めたつもりです。若いひとたちには、失敗を恐れずにどんどん挑戦してほしい。私もそうでしたが、自ら勉強して経験した結果としてスキルが身に付くものです。同時に組織は若い人たちに多くを経験できる機会を与えること、これらが相乗効果となって組織全体が強くなります。アデランス社の社員を含めた若い人たちには、努力することを惜しまず、失敗することを恐れずに「これは」と思うことにチャレンジしてほしい。必ず将来自らの将来に、またさらには会社の将来につながります。
Q15
家族へのメッセージ
これは一言でがんばります、ということです、シンプルではありますがこの一言に尽きます。
COMPANY PROFILE
- 社名
- 株式会社アデランス
- 社長就任
- 2017年
- 採用情報
- 新卒, 中途, パート
https://www.aderans.co.jp/corporate/job/